インテルサット ENGLISH

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 インテルサット(国際電気通信衛星機構)は人工衛星による国 際通信を商業的に行うための組織で、1965年に米国の主導で発足しました。日本ではKDDI(国際電信電話株式会社)が署名当事者で、世界でも最大級の 出資国でした。
現在はルクセンブルクに本社を置く民営のインテルサット社となり、米国 のPanamsat社などを買収し、規模を拡大しています。
2012年の売上げは世界第1位でした。2023年末までに101機の衛星を打ち上げています。
(別 表)
 一方、国際組織としてのインテルサットも、ITSO(メ ンバー国一覧)として存続しています。インテルサット衛星はこの30年余りで長足の進歩を遂げ、大型・高性能・長寿命で安定した国際通信中継を 行っています。

1.シンコム3とインテルサット1
 1964年米国はシンコム3を打ち上げました。この衛星は軌道上で20kgという小型の静止衛星で、インド洋上にあって東京オリンピック の中継を欧州との間で行いました。これはインテルサットという国際組織ができる前の、静止衛星実証段階にあたります。


インテルサット1(アーリーバード)

 続いて1965年、インテルサットの設立に伴い、インテルサット1が打ち上げられました。これはアーリーバードとも呼ばれ、大西洋上に配 置されました。重量が39kgに満たないものでした。インテルサット1は1機のみです。

(ギニア発行、1972年、SC#606)


インテルサット1

 

(チャド発行、1971年、SC#239)

2.インテルサット2
 1966年に打ち上げられた重量76kgのインテルサット2は静止軌道投入に失敗し、1967年に打ち上げられた2Bが太平洋衛星となり ました。
 インテルサット2は4機打ち上げられ、3機が稼動しました。

インテルサット2B(ラニーバード)
 静止衛星により全世界をカバーするには少なくとも赤道上の3箇所に衛星を配置することが必要で す。(例えば太平洋上・大西洋上・インド洋上)
 この切手は太平洋上空をカバーする静止衛星、ラニーバードを描いたものです。
 なお、インテルサット太平洋衛星の受信局は日本では茨城県にあり、インド洋衛星からの受信局は山口県にあります。

(日本発行、1967年、SC#904)


インテルサット3
 1968年、重量150kgのインテルサット3が打ち上げられ、1971年のインテルサット4の打上げ開始までに8機が打ち上げられまし た。
インテルサット3を描いた切手は別室へどうぞ。

インテルサット3

(トリニダード・トバゴ発行、1971年、SC#209)


4.インテルサット4/4A
 1975年より、重量595kgのインテルサット4が8機、アンテナの形状が少し異なる4Aが6機打ち上げられました。インテルサット4 を描いた切手は別室へどうぞ。

インテルサット4

衛星の図はまずまずですが、地球の描き方は大エラーです。その訳は?→エラー切手列伝

(西サモア発行、1980年、SC#537)

インテルサット4A

地球の大きさがほどよい感じのデザインです。

(バルバドス発行、1979年、SC#517)


5.インテルサット5/5A
 1981年より、重量1040kgのインテルサット5が10機、1985年から5Aが4機打ち上げられました。インテルサット5型ははじ めて3軸姿勢制御衛星となりました。その他はスピン安定型姿勢制御です。
 このうち511と513の2機は現在も運用されています。うち1機(513)はNSS衛星となりました。インテルサット5を描いた切手は別室へどうぞ。

インテルサット5

マン島=英国の地域発行、1988年、SC#366)


6.インテルサット6

インテルサット6

インテルサット6は軌道上で2560kgという巨大な衛星で、6機打ち上げられました。 またスピン衛星に戻りました。
シスカイ=南ア フリカの黒人居住地域発行、1992年、SC#191)


7.インテルサット7からインテルサット9まで
 インテルサット7以降は1800kgになりましたが、これは中 継器の小型軽量化なども寄与しています。 インテルサット7は8機で、うち1機はNSSに引き継がれました。インテルサット8は6機でうち2機がNSSに引き継がれました。インテルサット9は6機 で、現在のインテルサットの主力となっています。 この他に、テレビ放送専用のインテルサットKがあり、これもNSSに引き継がれましたが現在は稼動していません。

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