欧州の通信放送衛星と航法測位衛星   ENGLISH

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1.通信放送衛星
(1)仏独共同開発のシンフォニー
ドイツと共同開発の実験通信衛星シンフォニー

静止通信衛星シンフォニーは2機打ち上げられました。

(フランス発行、1976年、SC#1485
フランスと共同開発の実験通信衛星シンフォニー

 人工衛星の図案では世界的に珍しく通常切手に採用されました。
(左:ドイツ連邦共和国発行、1975年、SC#1170)
(右:ベルリン地区発行、1975年、SC#9N359(右上の「BERLIN」に注意)
シンフォニーによるユーロビジョン放送

 ユーロビジョンとは、欧州各国対抗の歌謡コンクールです。
 切手に描かれている衛星軌道は静止軌道です。欧州諸国から見てシンフォニーは静止して見えますが、実は時速10000kmという速さで周回しています。
 地球が大きすぎますがデザイン上やむをえないところでしょう。
(1980年、SC#1683)

(2)フランスの通信放送衛星
フランスの静止通信衛星テレコム

(フランス発行、1984年、SC#1936)
フランスの直接放送衛星TDF

(フランス発行、1991年、SC#2255

(3)ドイツの通信放送衛星
ドイツの直接放送衛星TVサット

 1号機は太陽電池パドルの不具合で失敗しました。

 フランスのTDF衛星との共同開発です。

(ドイツ発行、1986年、SC#1467)
直接放送信衛星コペルニクス

 図案左下の黄色い円は、この衛星が電波を送る範囲を示す。

(ドイツ発行、1991年、SC#1643)


(4)その他の欧州諸国の通信衛星
ルクセンブルクの直接放送衛星

ASTRA(アストラ)はルクセンブルクの放送衛星です。ルクセンブルクは小国ですが、静止衛星のスロットをいくつも持っており、これまでに11機のアストラ衛星を打ち上げています。
(ルクセンブルク発行、1989年、SC#802)
スウェーデンの通信衛星テレ−X

(スウェーデン発行、1991年、SC#1893)
トルコの通信衛星

TURKSAT(タークサット)はトルコの静止通信衛星です。
(トルコ発行、1994年、SC#2591)

(5)欧州宇宙機関の通信放送衛星
ESAの実験通信衛星オリンパス
(ベルギー、1991年、SC#1399)
ESAの通信衛星オリンパス

(リヒテンシュタイン、1991年、SC#955)
グリーンランドをカバーする通信衛星

グリーンランド、1985年、SC#157)
ESAの欧州通信衛星ECS
ECS1と3は軌道投入に失敗、2号機、4号機、5号機が成功。ユーテルサットに引き継がれました。
(ルクセンブルク、1983年、SC#694)

(6)ユーテルサット
 欧州電気通信衛星機構(EUTELSAT)はESAが開発した実験通信衛星ECSを初代のユーテルサット衛星として運営を開始し、現在では民間会社になっています。ユーテルサットの衛星打ち上げ状況は別表をご覧ください。
ユーテルサットの静止通信衛星

 
(モナコ発行、1985年、SC#1495)

欧州電気通信衛星機構のユーテルサット2型

 かつては欧州諸国の出資による国際機構ですしたが、現在は民営化されてEutelsat Communications社となり、衛星もホットバード、ヨーロッパスター、アフリスターなど多様化しています。主要な株主はスペインとフランスです。

(ポルトガル発行、1991年、SC#1859)


(7)小型の通信衛星

フランスのアマチュア無線衛星アルセーヌ(ARSENE)

  (ガイアナ発行、2000年)
ドイツのアマチュア無線衛星アムサット

 アマチュア無線衛星オスカーのシリーズのうち、ドイツが打ち上げたもの。

(ガイアナ発行、2000年)

アマチュア無線衛星

 アマチュア無線衛星オスカー

(スイス発行、1979年、SC#679)

(8)情報技術の発達
 イギリスは独自の宇宙輸送システムの開発を断念し、宇宙科学・地球観測と並んで衛星通信技術に力を入れています。この切手は情報技術の発達というテーマで2種類発行されたうちの1枚で、中央に通信衛星が描かれています。
通信衛星とPRESTELやPOSなどの情報システム

 
(イギリス発行、1982年、SC#1001)


2.航法測位衛星
 欧州では2013年運用開始を目標に、ガリレオというGPS衛星群の構築を目指しています。

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