フランスの宇宙開発 ENGLISH

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 フランスはこれまでに、CNESを中心に欧州のロケット開発に注力するとともに、国独自の計画として2023年までに105機の衛星を打ち上げてきました。(別表参照) この他に米国や旧ソ連と共同の衛星に搭載する機器を提供しています。

1.フランスの宇宙開発組織
CNESの宇宙開発活動

 フランス国立宇宙科学センターです。ロケット、衛星、地上設備が描かれています。左上に描かれた衛星は、国際標識番号1981-094Aのオーレオル3号です。1・2号とは太陽電池パネルの数で区別できます。(1・2は6枚、3は8枚)

(フランス発行、1982年、SC#1835)

2.宇宙輸送(ロケットの開発)

 フランスのロケット開発はESAの開発と一身同体です。
ディアマンロケットの打上げ

この射場はアルジェリアにかつてフランスが所有していたハンマギル射場です。

(フランス発行、1965年、SC#1137)

南米にあるギアナ宇宙センター(仏領ギアナにある射場)から打ち上げられるディアマンロケット

(フランス発行、1970年、SC#1270)
アリアンロケット

 アリアンロケットはCNESが中心となってESAが開発しました。

 この切手はパリの航空宇宙ショーを記念するもので、アリアンロケットの展示が行われ、翌年から打上げが始まります。

(フランス発行、1979年、SC#C51)



3.通信放送衛星

ドイツと共同開発の実験通信衛星シンフォニー

静止通信衛星シンフォニーは2機打ち上げられました。

1号 国際標識番号:1974-101A
2号 国際標識番号:1975-077A

(フランス発行、1976年、SC#1485)

シンフォニーによるユーロビジョン放送

 ユーロビジョンとは、欧州各国対抗の歌謡コンクールです。
 切手に描かれている衛星軌道は静止軌道です。欧州諸国から見てシンフォニーは静止して見えますが、実は時速10000kmという速さで周回しています。
 地球が大きすぎますがデザイン上やむをえないところでしょう。
(1980年、SC#1683

フランスの静止通信衛星テレコム

 テレコムはフランスの国営通信会社フランス・テレコムの衛星です。全部で7機打ち上げられていますが、2機目以降は1985年より後で、この切手は最初の衛星であるテレコム1Aを描いています。

Telecom 1A 国際標識番号:1984-081B

(フランス発行、1984年、SC#1936)

フランスの直接放送衛星TDF

 TDFはフランスの国営放送用の衛星です。2機打ち上げられました。

TDF 1 国際標識番号:1988-098A
TDF 2 国際標識番号:1990-063A

(フランス発行、1991年、SC#2255)


アマチュア無線衛星アルセーヌ(ARSENE)

国際標識番号:1993-031B

  (ガイアナ発行、2000年)


4.地球観測衛星
ソ連と共同で打ち上げた地球観測衛星オーレオル1・2号

 オーレオルはソ連の衛星ですが、インテルコスモス計画の一環でフランスと共同で開発されました。オーレオルは1971年から81年までにソ連のプレセツ ク射場からコスモスロケットで3機打ち上げられました。オーレオル3号は太陽電池パネルが8枚で、形態がやや異なります。(1.CNESの記念切手参照)

Aureol 1 国際標識番号:1971-119A
Aureol 2 国際標識番号:1973-107A

(ソ連発行、1976年、SC#4492)


フランスの地球観測衛星SPOT

 スポット・イマージュ社が商業的に運用している衛星です。日本では埼玉県の地球観測センター(JAXA)などで受信しています。
 切手の図案は南極付近の観測をしているところです。

 これまでに5機打ち上げられていますが、この切手は1号打上げ直後に発行されました。

SPOT 1 国際標識番号:1986-019A

フランス領南極発行、1986年、SC#C95)
海洋観測衛星TOPEX/ポセイドン

 TOPEXは米国の衛星ですが、それに搭載されているポセイドンはCNESが開発した観測機器です。

国際標識番号:1992-052A

フランス領南極発行、1992年、SC#C122))

 フランス独自の気象観測衛星はなく、欧州宇宙機関(ESA)が開発したメテオサット(METEOSAT)や極軌道のメトップ(MetOp)という衛星が欧州気象衛星機構(EUMETSAT)により運用されています。

5.有人宇宙活動

ソ連のミールに2回目の搭乗

1988年、フランスのクレチアン宇宙飛行士が82年に続いて再びソユーズTM7号で打ち上げられミールに搭乗し、ソユーズTM6号で帰還しました。    並行して米国のスペースシャトルにも搭乗しています。その後ESAを通じて国際宇宙ステーション計画に参加し、フランス人宇宙飛行士が多数搭乗しています。

(フランス発行、1989年、SC#2148)

6.技術開発衛星

技術試験衛星A−1 国際標識番号:1965-096A

フランス初の衛星で、自力での打上げはソ連・米国に次ぎ世界で3番目でした。Aは「アステリクス」を表わしています。

その他のA-1切手は別室へどうぞ

(フランス発行、1965年、SC#1138)
技術試験衛星FR−1 国際標識番号:1965-101A

フランスで2番目の衛星で、米国のスカウトロケットで打ち上げられました。

その他のFR-1切手は別室へどうぞ

(ルーマニア発行、1966年、SC#1846)
技術試験衛星D−1 国際標識番号:1966-013A

DはDiapasonの略です。
1967年に同じシリーズで測地衛星Diademeが2機打ち上げられました。

その他のD-1切手は別室へどうぞ

(フランス発行、1966年、SC#1148)
SRET 

1号 国際標識番号:1972-025B
2号 国際標識番号:1975-049B

(ガイアナ発行、2000年)

S80/タオス(TAOS) 国際標識番号:1992-052C

 (ガイアナ発行、2000年)
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