宇宙エラー切手列伝    ENGLISH

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コスモス894のミッションはぜんぜん違う!

 図案には旧ソ連のコスモス894号が1977年2月21日に打ち上げられたとあり、この日付は正しいのですが、それではここに描かれている天文観測衛星のような外観は正しいのでしょうか。この衛星はもっと小さい、円筒形の航行測位衛星です。この衛星が何をモデルにしているのかは調査中です。
(赤道ギニア発行、1977年)
 
太陽観測衛星SOHOの説明文がアポロ11号だと?

 図案は太陽観測衛星SOHOですが、説明文が隣の切手と入れ替わってしまいました。 正しい説明は・・・   
(ガイアナ発行、2000年)
月へ向かうアポロ11号の説明文が太陽研究だと?

 図案はアポロ11号ですが説明文にはESAのSOHOの説明が入っています。本当は下の説明が入ります。
(ガイアナ発行、2000年)

イスラエルの技術開発衛星オフェク1号にFが余計!

 この衛星の正式綴りがOFEQであることを知っている人はそう多くないでしょう。
 切手の説明文ではOFFEQとなっていますが、ミススペルです。

このシリーズはまだ多くのエラーがありそうです。
(ガイアナ発行、2000年)
フレーム H−II型ロケットの「ぬりえ」か?

ロケットの形態はまずまずですが、フェアリングの塗装はこんな風なのはありません。また本体もオレンジや黄色のストライプです。こんなに白いと、ぬりえ用かと思ってしまいます。
ネビス発行、1993年、SC#761)

日付が間違いか、号機が間違いか?
 マーキュリー7号とはオーロラ7のこと。その打上げ日は1962年5月24日。では切手の日付の同年2月20日は何の日? フレンドシップ7(マーキュリー6)の打上げ日。こちらは米国初の軌道投入された宇宙船なので、記念としての意味は大きい。 よって、このエラーは「Friendship」のつもりで発行したものと推測します。
 マーキュリー計画の各号機にすべて7が付くことも間違いの元だと思います。
(モンゴル人民共和国発行、1970年、SC#556)

間違いなく号機の間違い
 今度はソ連のボストーク宇宙船の号機間違いです。ボストークは6機打上げのうち、2機が接近して打ち上げられたことが2回あり、それは3,4号機と5,6号機です。2号機の打上げは61年で3,4号は62年の打上げ。 よって、このエラーは「VOSTOK 3-4」とすべきところを「VOSTOK 2-3」と間違えてしまったものと断定できます。
(モンゴル人民共和国発行、1970年、SC#602)

静止衛星からは見えない北極地方

 ロシアのモルニヤ衛星と同じ軌道だと勘違いしたのでしょうか。赤道上空の静止軌道から、こんな風には電波は届きません。

 (西サモア発行、1980年、SC#537)


低軌道で太陽電池パドルを開いてしまった「ゆり」

 この切手のエラーは技術的に奥が深いのですが、高度35,000kmで静止軌道投入用のアポジモータを噴射する前に太陽電池パドルを開いてしまうと、多分衝撃で千切れてしまいます。従って他の3つの宇宙機が実際にありうる状態を描いているのに、この衛星だけはありえない状態が描かれています。
 もうひとつ、NHKの放送衛星は隣国に電波が漏れないよう中継アンテナの形を設計しており、国内専用となっています。GMSやETS−5は少なくともアジア太平洋諸国に対して大変貢献しました。この衛星が国際宇宙年記念にふさわしいとは思えないのですが・・・。
 
(日本発行、1992年)
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